はじめに
平成20年1月
中小企業の創業・再生支援グル−プ
代表理事 森井 義之
経営者の皆様へ
 上のタイトルは少々大げさに見えるかもしれませんが、中小企業の実体はこの通りです。
 私どもの長い体験を通じて感じておりますことは、経営者が自社とどのように関わってきたか、また今後どのように関わっていこうとしているか。この経営者の姿勢が、社員の仕事に対する取り組み方に影響していますし、時には社員の考え方さえも変えてしまっていることがあります。
 経営者の皆さんがあまり気にされていない自分の経営姿勢が、仕事の上では多くの善し悪しを創り出す要因になっている事をご存じでしょうか。
 「関わる」と言うことを端的にいいますと、仕事上発生している問題や社員が抱えている疑問に経営者自身が(自分の事として)積極的に一緒になって解決しているかどうかの、目に見える行動のことです。
 「解決しようと言う気持ちはあるよ…」と言われる読者の方もおられるでしょうが、行動の伴わない気持ちだけでは関わっていることにはならないのです。なぜならば、気持ちだけで行動の無いところからは成果が無く、行動があって初めて成果を生むからです。
 経営者の中には、社員に任した方がよいのだ、経営者はあまり出しゃばらない方がよい、とおっしゃる方がおられます。これには4つの条件が満たされておれば一理あります。
 それは次の4点が社員全体に周知され日頃の行動の中で実践されていることです。
【1】
当社の行く方向と存続するために果たすべき社会的使命が明確になっていること
【2】
過程管理体制が出来上がっていること
(過程管理については、このホームページ「再生の芽」で『「PBM経営」(2)事業活動の過程管理に重点を置いた組織体を作ること(2005.11)』のページをご参照ください)
【3】
コミュニケーションが極めて良好であること
【4】
企業統治(コーポレートガバナンス)の体制がある
 ここまで読まれてどのように考えられましたか。
 この4点の満たされている度合いで、経営者皆さんの関わり方が違ってきます。
 日本の中小企業では、この4点を充分に満たしている企業は少ないのが現状です。だからこそ、経営者皆さんのもっとつっこんだ関わりが必要になるのです。
 今までに経営者のもっと深い関わりと強いリーダシップを執られておれば、ここまでには至らなかったであろう、と言うことが悔やまれて仕方のない事案に、私たちは多く出会いました。ここで改めて経営者としての関わり方を考えることも有意義な事と思います。