特別企画
代表理事 森井義之


 今年の1月中旬に、本グループのホームページをご覧になった長野県の方からいただいたご質問です。ご覧になったトップページは今年の1月に更新したもので、ここに(企業が)良くなるのも悪くなるのも、資金創出力と資金の配分の仕方次第である、と極めて断定的に表現したものですから、ご質問をいただいた方は驚かれたようでした。
(参考までに、このときのトップページをお読みください)
 中小企業の体力を高めるためには大変重要なご質問でしたので、この方に近日中に特別企画として発表しますとお約束しました。
 「資金創出力を高めること」と「その創出した資金の配分状態がバランスのとれたものかどうか」という2つの視点は、私の経営コンサルティングを進める際の大根幹となる考え方です。
 そのために、この2つの要旨だけでも説明するには相当の頁数が必要になりますので、今回は、「資金を創出するとはどのようなことか」と言う最も重要な考え方について、具体的な手法も加えて説明します。
 この考え方や施策についてご理解いただければ、必ずや御社のご発展に寄与すると確信します。

 資金創出の具体的な進め方 
 資金を創出させる施策とか手法は、業種や企業の持っている経営資源または企業が生きていこうとしている方向や条件など千差万別な組み合わせから導き出されるもので、決まったパターンは無いのです。
 と言いましても、事を進めるにはその根底に必ず基本的な考え方があるものです。この考え方が、施策を生み、事を進め、成果を出すのですから。
 私が実際の現場で「資金創出力」を高めるための考え方と代表的な手法のいくつかを説明します。
 この手法は比較的多くの場合に活用できるものですが、これですべてではありません。
 実際のコンサルティングの現場では、(専門的な話になりますが)資金を創出する企業体質を作るために種々の手法を加味しながら創出する資金量を高めていきます。
 実は成果を出すのは、効果的な「種々の手法を加味する」ことによるのです。ところがこの「種々の手法」には定型化された型がないのです。なぜならば、前にも述べましたように、企業の業種や経営資源などで手法が変わるからです。だから前述の「施策とか手法に決まったパターンはない」と私は言っています。
 先ず「資金」の定義から始めます。
 資金の定義をよく理解することが、「資金創出」へのスタートです。
(I)資金とは何か
 資金と言えば、誰でもが「お金」と言うでしょう。しかも経営するためには絶対に必要な資源である、と定義するでしょう。
 これは一般的に納得できる話です。
 さて、私がこの稿の最初に「資金」を定義するには大きな理由があります。
 それは私の主張する「資金」についてよく知っていただきたいからです。
 私が主張する資金とは、「自分の力で独自に創り出した資金を本来の資金である」と定義します。従って「借入金による資金は、企業の資金ではない」と言うことになります。 この考え方を進めますと、「企業の力で創り出した資金が有れば、借入金による資金は必要ない」と言うことになります。
 逆説的に言えば、借入金に頼らざるを得ない企業には、「当社独自の資金創出力が無くなってきてはいないか。このままでは窮地に至りはしないか」と疑ってみることが、今後の成長に大きく影響するのです。 独自に創った資金は企業自身のものですから、企業の体の中に何時までも循環して企業活動を助けています。
 借入をすると言うことは独自に資金を創出する力が無くなってきていることを証明しているようなもので、借りた資金が体の中を循環していても自分のものではないですから、時が来れば返済という形で体の中から外に出さなければなりません。
 この時資金創出力がなければ更に資金不足となり、借入を助長させます。これが企業倒産への道です。
 企業を発展させるためのキーワードは、企業独自に資金を創り出す力が絶対に必要である、と断言できます。
 資金創出力の無くなった企業は、融資を受けてもやはり倒産していきます。